張り込み中にサイドターン
今週のお題「私のお父さん」
こんにちは、バラエティ番組のコントのように運転中ハンドルが外れたことのある雀です。
Hatena Blog今週のお題は「お父さん」ということでスルーできなかったです。
なぜならば今日は父の命日ですから。
お父ちゃんの仕事は興信所の所長さん。(探偵事務所って言ったほうが解りやすいかな)
仕事の内容といえば9割が浮気調査。
ほとんど お父ちゃん一人で仕事はこなしていたんだけど、たまーにヘルプかかると手伝いに行ってたのね。
かなりの件数の仕事を手伝ったんだけど、このブログのテーマに合うようなお手伝い記録を今日は書きます。
あれは私が25歳の夏の頃、大雨警報が発令されていた日。
ターゲットは中年カップル。待ち合わせ方法や場所はすでに特定してあり後は現場を押さえる(例の宿泊施設から出てくるターゲットの証拠写真を撮る)ことが出来れば完了。
お父ちゃんは今夜あたり怪しいとのことで尾行をする準備をしていた。
そこへ依頼者から電話が、「今夜が怪しい」との連絡もあり私の出動(手伝い)は決定的になった。
調査用の車両に機材を積んでいざ出発!
ターゲットらの待ち合わせ場所は山中の駐車場。そこへ到着した所長と私は雨の中カッパを着て2手に分かれた。
通常の撮影ならばフラッシュが必要なほど辺りは暗く、雨の強さで被写体を鮮明に撮影できるか解らないような状況下でターゲットの合流を待った。
1台のクルマが駐車場に入ってくる。
間違いない。ターゲット(依頼者の夫)だ。
ほどなくしてもう1台のクルマがやってきた。
カメラのシャッターボタンに乗せている指がプルプルと震える緊張の一瞬。
暗闇の中でフラッシュを使わず撮影するにはガッチリと固定した三脚と高い感度のIOSフィルムが必要である。(当時はまだデジタルカメラの時代ではなかった)
感度の高いフィルムは暗闇の撮影に適しているがブレに弱く、シャッターが切れる時に少しでもカメラが動いてしまうとアウト。
幾度となくやってきている事だがこの瞬間は毎回緊張するのだ。
間違いない。女の車だ。
女は乗ってきたクルマを降りて男のクルマへ小走りで駆け寄っていった。
その様子をクルマのナンバーが入るように撮影している私。
当時のカメラでは上手く撮影できているかその場で確認することができないので現像するまではちょっと不安。そういう時代。
そしてカップルは駐車場を後にし、夜のデートへと湿気こんだのであ~る。
えっとぉ
話すんごーく長くなりそなので事細かに説明すんのやめるね。それと小説っぽく書くのやめるわ。
でね、男のクルマには発信機付けてあんのよ。
だから尾行はピッタリくっつく事しなくていいのね。
この後のお約束コースはお食事した後に例の宿泊施設。ほぼ100%このパターンなんだわ。
ここからがドリフトブログらしくなるところ。
宿泊施設の近くでターゲットが出てくるの待ってるんだけどさ、だいたいが2時間くらいで出てきてくれるのね。
でもさー、この日、このカップル。
出てこねぇんだよぉぉ まさかの泊りコース!?
まじかんべん。
調査用車両に戻り しばしコーヒータイム。
普段あんまり会話しない お父ちゃんと私、コーヒーを飲みながら「そういやお前サーキットで走ってるんだろ?」と唐突にお父ちゃん。
私はドリフトの事を少し説明すると お父ちゃんは「西部警察みたいなやつか」。
私「う、うぅ~ん?まいっか、ソレ。ソレやってんの」
父「今やってみろよ」
私「この車じゃ無理ぽ」
父「たいしたことねーな」
ちょっとムっとした私「オッケー、じゃぁサイドターンだけやってやんよ」
路面も濡れてるからスキール音も出ないしサイドターンならどんなクルマでも出来る。
余裕のよっちゃんでサイドターン。くるりんこ♪
後部座席に積んであった機材がガラガラと音を立てて焦る私、
ちょっと間を置いて、
「西部警察だ~♪」と喜ぶ お父ちゃん。
サイドターンくらいでキャッキャしている お父ちゃんが可愛かった。
お父ちゃんが あんなに笑ってるのって見たことなかったなぁ・・。
以上、張り込み中にやったサイドターンの思い出。
お父ちゃん、今日も私は元気だよ。チーン
え?調査の結末?面倒なので省略するでありま~す。